社会保険料・税金の計算について
- 社会保険料や税金の計算を特定の社員だけ自動計算できますか
- 社会保険料率はいつから改訂されますか。
- 社会保険料の端数計算はどのようになっていますか。
- 社会保険料などの控除を自動計算しないで手入力することはできますか
- 健康保険事務組合に加入していますが、対応していますか?
- 所得税の金額が源泉徴収税額表と違います。
- 源泉徴収の丙欄には対応していますか。
- 年末調整はできますか
- 住民税を登録/編集する方法
- 社会保険料の「当月徴収」「翌々月徴収」に対応していますか?
社会保険料や税金の計算を特定の社員だけ自動計算できますか
控除項目は社員ごとに「健康/介護保険料」「雇用保険料」「年金保険料」の3つをそれぞれ「自動」「手動」「なし」から選択できます。
そのため、特定の社員は自動計算し、その他の社員は手入力することもできます。
社会保険料率はいつから改訂されますか。
社会保険料や雇用保険料については、例年、健康保険料と介護保険料、雇用保険料は4月支給給与から、厚生年金保険料は10月支給給与から新しい料率で計算されます。ペイブックでは3月分の社会保険料を4月支給給与から控除する方法に限定しました。これは大部分の企業様が採用している方法です。
解説:社会保険制度における「3月分」は、原則として「3月末日に在籍している社員」に対して徴収される社会保険料ですので、通常は4月支払給与において「3月分の社会保険料」が徴収されます(これを一般的に「翌月徴収」と言います)。労使協定などにおいてこれと異なる支給方法を定めていない限りは、翌月徴収となります。
社会保険料などの控除を自動計算しないで手入力することはできますか
PayBookではお客様の給与計算の負担を下げるため、一部の控除額は自動計算されます。
この控除額の自動計算は給与入力時に「自動」「手動」「なし」を選択することで手動入力に切り変えることができます。
また、他のソフトでの給与計算額を反映したい場合など、控除額の合計を手入力したい場合、マニュアルモードを使い、すべての項目を手入力する方法に切り替えることもできます。
マニュアルモードの使い方
マニュアルモードで給与編集するには給与詳細画面右の歯車アイコンをクリックします。
「マニュアルで給与を編集する」を選択するとマニュアルモードで給与を編集できます。
マニュアルモードではヘッダに赤色の帯がつき、控除合計など、通常モードでは編集できない項目も編集することができます。
健康保険事務組合に加入していますが、対応していますか?
健康保険事務組合に加入している場合は、組合によって計算方法が異なりますので、自動計算はできません。この場合は健康保険料の設定を「手動」にし、組合の指定した方法にしたがって入力して下さい。次月の給料はその入力値が繰り越されますので、金額に変更がない場合は毎月入力する必要はありません。
所得税の金額が源泉徴収税額表と違います。
PayBookの所得税の計算は、税額表ではなく「電子計算機等を使用して源泉徴収税額を計算する方法を定める財務省告示」に従って計算しています。税務署から送られてくる税額表と約数十円~数百円の誤差が生じる場合がありますが、そのまま進めてしまっても問題ありません。
(※ 令和2年の税制改正により税額表が改訂されたことにより、74万円以上の場合の給与の誤差が1万円前後まで大きくなっておりますが、財務省からはそのまま告示通り行ってよいとの回答を得ております。)
※ 徴収税額が異なることで、損をしたり得をしたりしませんか?
年末調整によって正しい金額に調整されますから、毎月の徴収税額が異なっても最終的に負担する税額は同じになります。
(年の中途で退職をされた場合や年末調整をしない場合には、個別に確定申告をする必要がありますが、徴収税額が異なっても最終的な負担税額が異なることはありません。)
※ 税額表で計算した過去の給与を登録することはできますか?
自動計算させずにむりやり数値を修正することは可能です。こちらをご参照ください。
源泉徴収の丙欄には対応していますか。
残念ながら丙欄には対応しておりません。丙欄とは日雇いの場合など日々給与を支払う場合に適用される徴収方法ですが、ペイブックは現在そのような支払方法に対応しておりません。
やむを得ず丙欄適用者をペイブックにて管理する場合は、「乙欄」を選択した上、マニュアルモードにて税額を手動で変更して下さい。また、後々の混乱を避けるため、メモ欄に「丙欄適用」と記しておくとよいでしょう。
なお、丙欄とは異なり、日払・週払ではあっても2ヶ月超の雇用の場合は甲欄(又は乙欄)にて計算してください。
この場合、ペイブックでは下記の運用方法をご検討ください。
- 給与計算期間から起算して1回目の給与を支払う際に、ペイブックで手取りを計算します。
- 2回めは、1回目と2回目の合計額を支給額に入力し直した上で、1回目の手取り支払額を控除欄に入力します。
- 3回目以降も同様に、1回目からの累計額を支給額に入力して税金等を計算し、それまでの支払額を控除欄に入力します。
(上記の計算方法は、給与の前払いと同じ方法です。)
年末調整はできますか
残念ながらできません。PayBookは無料で簡単に給与計算ができることを優先しています。私たちは、年末調整は知識のない方が簡単にできる作業ではないと判断し、敢えて年末調整の機能を省きました。しかしご安心下さい。有料プランではPayBookの給与データをCSVファイルにエクスポートすることができます。このCSVファイルは、NTTデータ社の「年末調整・法定調書の達人」、ハンド社の「法定調書・年末調整 for Windows」にそのままインポートが可能です。
その他の年末調整ソフトへの連動も検討しております。ご期待ください。
住民税を登録/編集する方法
6月給与の作成前
5月中旬頃、従業員の住む各市区町村から「住民税の決定通知書」が届きます。通知された金額を次のように登録画面に入力してください。
- 5月の給与登録が済むと、新年度の住民税登録ウィザードが現れます。市区町村から届いたデータをこのウィザードに登録してください。
- 通知書の「6月分」というのは「6月支払分」を指します。5月〆6月払いの給与は5月分ではなく6月分を意味しますのでご注意ください。
- はじめは全項目が空欄になっています。同じ市区町村ごとに並んでいますので、市区町村ごとに通知金額を入力してください。合計額を入力すると各月の徴収税額が自動入力されますので、内容が通知書と同じになっているかご確認ください。
- 住民税がない方についても「0」を入力してください。空欄がひとつでもあると6月の給与は作成できません。
- 編集後はトップページに戻り、改めて6月給与を作成してください。
(注)
- 所得税のすぐ下の行に住民税以外の別の項目を作成してある事業所様については正常に動作しません。その場合は個別に対応しますのでお問い合わせ欄にてお問い合わせください。
- CSVアップロードの場合はデータが上書きされてしまうため、ウィザードは正常に動作しません。
住民税額の変更があった場合
- 7月以後に住民税の変更通知が有る場合があります。その場合は給与の編集画面にて住民税額を直接上書き入力してください。
- 住民税額を上書きで修正すると、保存の際に住民税登録画面が現れますので、翌月以降の金額を修正してください。
- すでに給与が作成された月の住民税は変更できません。その場合は給与の編集画面にて直接修正してください。
住民税の登録内容を知りたい場合
登録した住民税の内容を確認したい場合は、[会社情報]メニューの右側にある「従業員の住民税管理」をクリックしてください。
社会保険料の「当月徴収」「翌々月徴収」に対応していますか?
ペイブックは「翌月徴収」のみ選択できます。それ以外の徴収方法には対応しておりません。
なぜ対応しないのですか
社会保険料の徴収に関するルールは次のとおりです。
- 【原則】毎月”末日”に在籍している社員に対し、その月分の社会保険料を翌月に徴収します。
- 【例外】労使間の合意がある場合には、その他の方法をとることができます。
この「例外」規定があるために当月徴収や翌々月徴収も可能であるとされていますが、中小企業では原則的な方法をとることをおすすめしております。
その理由は以下のとおりです。
- 実際に労使間の合意がされている場合が少ない
- 社員が月末を待たずに退職すると、その月分の社会保険料を返金しなければならない場合が生ずる
- 変更届等の提出が遅れると、徴収額の変更が間に合わないことがある
- そもそも事業主が当月徴収か翌月徴収かを自社で把握していないこともある
そのような事情があることから、ペイブックでは意図的に選択肢を設けませんでした。