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給与の年末調整と確定申告

マイナンバー導入で変わるの?2015年の年末調整の基本

2015年の10月から交付が始まったマイナンバーですが、これによって年末調整の対応も変化して来ます。
対応を間違うと業務のやり直しになってしまいますし、不必要に個人情報を収集してしまうリスクが出て来るでしょう。
マイナンバーの理解を深めて、正しい年末調整を行うようにしなければなりません。

そこで注目したいのが2015年と2016年で対応が違う点です。
2015年の年末調整では、原則としてマイナンバーの記載は不要となります。
しかし、2016年以降には必須となるのです。
こう考えると2015年は今までと変わらない対応で良いように感じますが、意外な落とし穴が潜んでいます。

2015年の年末調整の書類にはマイナンバーは不要

まず最初に知っておきたいのが、2015年の年末調整の書類にはマイナンバーを記載する必要が無い点です。
マイナンバーの交付は既に始まっていますが、施行は2016年からとなります。
既にマイナンバーを記載する書類があっても、空欄で提出すれば問題ありません。
ちなみに、マイナンバーを記載しても受理されるので、自由に対処すれば良いでしょう。

しかし、2015年の年末調整でマイナンバーを集める方が良いこともあります。
原則として2015年には不要なマイナンバーですが、年末調整の書類に書いても問題はありません。
交付が遅れている人も居るため、わざわざ無理に集める必要は無いと思うでしょう。
ですが、2015年の時点でマイナンバーを集めておく方が安全です。

例えば、マイナンバーを収集せずに2015年の年末調整を終えた社員が居るとしましょう。
その社員が次の年末調整を行う前に退職してしまったらどうなるか想像出来るでしょうか?

必ず、2017年の源泉徴収票や給与支払報告書を作成する時に困った事態になります。
そうした理由から、社員のマイナンバーは出来る限り早めに把握しておく方が良いのです。

年末調整でマイナンバーを収集する際の注意点

マイナンバーの取り扱いは慎重に行う必要があります。
会社がマイナンバーの記載は不要だと通知していても、誤って記入してしまう人は居るでしょう。
そうなるとマイナンバー記載資料となるため、会社は厳重な管理が求められます。

マイナンバーを記入した場合の取り扱い方法は、主に4つの段階を踏まなければなりません。
まずは社員にマイナンバーの利用目的を通知します。その後、マイナンバーが本人の物か確認しましょう。
家族の物と間違っているケースも想定されるため、入念に確認をする方が良いです。
マイナンバーが記載された書類は、鍵のかかる引き出しなどで厳重に管理しましょう。

これらは年末調整ではなく、マイナンバーの管理で必須になるので覚えておいてください。

社員や家族がマイナンバーを紛失しているリスクを考慮する

今までに無い新しい制度が施行されると、必ずと言って良いほど見落とす人が出て来ます。
社員の中には、マイナンバーを受け取った記憶が無い、どこにあるか分からないと言うケースもあるでしょう。
年末調整の間近にマイナンバーを集めるのにはこうしたリスクが付きまといます。

年末調整は再発行が可能ですが、手続きは煩雑です。
仕事をしながらだと、提出は遅れがちになるのは目に見えています。

マイナンバーの紛失により事務処理が遅延するのは、なるべく避けたいものです。
これに対処するためにも、余力があるなら2015年の年末調整で収集するのが良いです。
今ならマイナンバーの注目度が上がっており、受け取ってから間もないため把握が容易です。

扶養家族のマイナンバーも収集する必要があります。
マイナンバーの収集は社員本人の物だけではありません。
社員の扶養家族のマイナンバーも必要になるのです。
この時に覚えておきたいのが、扶養家族のマイナンバーの確認は不要だと言う点です。
社員のマイナンバーは本人確認が必須ですが、家族の物は提出された情報を信じる方向で大丈夫なのです。

2015年の年末調整は今まで通りで良い

まとめると、2015年の年末調整は今まで通りで問題ありません。
ただし、マイナンバーが記載されていると本人確認や厳重な管理が必要になるので、手間を増やしたく無いなら記載しないことを周知徹底しましょう。
逆に、後々の手間を減らしたりリスクを軽減したりするならば、マイナンバーの記載を徹底することも可能です。

事務担当の人は会社の方針を確認しつつ、都合が良い対応を行えば良いでしょう。
作業時間の確保が難しいならマイナンバーの記載は見送り、今までと同じ年末調整の対応を行うのが最適です。
今後の作業軽減を行うのであれば、2015年の年末調整からマイナンバーを集めるのが良いです。

年末でバタバタと慌てないためにも、早めに対応を確定させておくようにしましょう。
早めに行動することで、特殊なケースや処理に困る案件が出て来ても対処出来るようになります。
実態が掴めない点もあるでしょうから、行き当たりばったりな業務はしないようにしてください。

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