中小企業の給与計算・管理にかかる時間・コスト節約法
中小企業では、毎月の給与計算・管理そのものにかかる時間やコストのせいで資金繰りが苦しくなるという話も耳にします。
中小企業にとっては、事業そのものに集中し、業績をあげることが今後の発展にとって何よりも重要。
では、それは可能なのでしょうか?
ここでは、給与計算、管理による対応策を見てゆきましょう。
誰が給与計算、管理を行うか
実は80%以上の中小企業にて、経営者自身が給与計算と管理を行っているとのことです。
どのぐらいの時間がかかるかと言うと…
何と従業員一人あたりの給与計算に20分以上費やしているとのこと!
例えば従業員が30人の会社では少なくとも10時間かかる計算になります。
最近では国民一人一人に固有の「マイナンバー」を給与管理にも導入することが義務付けれらるなど、更に作業は複雑化。
この時間を事業戦略や営業努力に利用できるなら、どれ程効果的なことでしょう。
給与計算、管理の手段は?
中小企業では給与計算にかける予算も限られたもの。
約30%の中小企業が給与計算ソフトを利用している一方で、残りの約70%はエクセルなどの表計算ソフトや手作業、または外部の税理士などにアウトソーシングしているようです。
「アウトソーシングは高額な一方、表計算ソフトや手作業では日が暮れてしまう!でも、給与計算ソフトは失敗談も多く、どれを選べば良いのか…」とお考えの経営者も多いことでしょう。
しかし、最初にある程度の時間を「投資」して企業のニーズに合った給与計算ソフトを選ぶことが実は一番の解決策かも知れません。
給与計算ソフトの種類
「ソフト」というとパッケージを購入するイメージかと思いますが、最近ではクラウド上で利用可能なものもあります。
パッケージの場合、月額利用料は○千円台から、1万円台と、まちまち。
フォローアップサービスも含めて検討しましょう。
有名どころでは「弥生給与」「NX-CE」「給与大将」などがありますね。
「弥生給与」の強みは「使い勝手が良い」点と、「法改正に素早く対応してバージョンアップ」するという点。
給与計算、給与明細発行、社会保険や賞与の計算、年末調整までトータルに自動計算してくれるので、今までガイドブックを手に必死で計算をしてきた方にとっては本当にありがたいソフトと言えるでしょう。
「NX-CE」の売りは、複数の担当者が同時に操作することが可能な点。
私の会社も給与計算ソフトを利用していましたが、確かにホスト以外のパソコンでしたアップデートが反映されない、など不便さがありましたので、これは嬉しいソフトです。
「給与大将」はどうでしょう。
このソフトはデータ管理の面で特に優れているようです。
例えば、給与の支給実績をもとに統計を出したり、退職金の予測までしてくれるとのこと。
給与計算だけではなく、経営の見通しを考えることのお手伝いとなりそうですね。
クラウド型の給与計算ソフトの方はというと、これは新しい形のサービスですので「手を出すのが心配」という方もいることでしょう。
ただ、新しいサービス特有の、「売り込むために多くの便利な機能を安価で提供」している」傾向が見られます。
今が利用時かも知れません。
事項では、現在クラウド型でのみ利用可能な「給与計算+経費精算」の連携機能という新しいサービスもご紹介いたします。
給与計算、管理の時間とコストを節約する方法
想像してみましょう。
従業員30人の給与計算・管理に毎月10時間かけていたところが、もし1時間程度になったら…
また、毎月の銀行手数料を2万円以上節約することができたら…
更に、複雑な計算方法や専門知識を教えなくても担当者が正確かつ迅速に給与計算をできるようになったら…
嬉しいことに、現代ではそんな夢が実現可能になってきています。
クラウド型の給与計算ソフトの代表的なものはリリースされた当時から「ワンクリックで給与計算」をセールスポイントにしていました。
流れを簡単にご説明すると、まず、社員の給与条件を入力。
そして月々の勤怠情報を入力(これは従業員自身でもできます)。
それだけ。
その後はソフトが複雑な給与計算を全て行ってくれるというサービスです。
ソフトによっては給与明細の電子メール送信までしてくれるというものも。
法改正にも自動対応していますので、先にご紹介したパッケージ型のようにバージョンアップをする必要すらありません。
まさに「時間の節約」ですね。
そして、新機能「給与計算+経費精算」の連携について。
文字通り従業員の給与に経費精算額が組み込まれますので、従業員に関する銀行手数料は毎月「給与入金」時のみ。
従業員30人の企業の場合、一人当たり月2回ずつ経費精算を400円ずつの手数料で入金していたとすると、毎月の手数料は「経費精算」の分だけで2万4千円に。
この新機能を備えているクラウド型給与計算ソフトの場合は、それをゼロにしてくれるわけです。
以上、中小企業の給与計算・管理についてざっくりと検討しました。
忙しい経営者の皆様が、上手に毎月の給与計算・管理の時間と経費を節約して、本業に打ち込めるようになることを願っています。