給与計算ラボ

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賞与(ボーナス)の支給時期、どうやって決めますか?

ボーナスとは会社から支給される利益の分配金のことをさします。別の言い方をすると賞与と呼ばれているものです。

一般的には夏と冬、多いところでは決算賞与と2回から3回支給されるものになっています。支給される金額は、その人の会社への貢献度により変動するので一律いくらという支給の仕方ではないところがほとんどです。給与は必ず支給しなければいけませんが、賞与はあくまでも利益の分配なので支払う義務はありません。

賞与に関する法律(支給義務について)はありませんから、企業は業績が悪化すれば支給する必要がないのが特徴です。そのため、賞与の支払い基準はその企業によって様々で、独自の基準を設けている会社も少なくありません。

一般的によく支給されている夏と冬、決算賞与としてまとめて支給する企業もあれば、年間3回賞与を支給するところも少なくありません。 賞与は企業ごとにその支給についての規定が異なるので、査定方法やその支給時期を新たに設定するような場合は経理担当者や経営者の立場であっても非常に悩むところだといえます。

ただ多くの場合は就業規則にある給与及び賞与の規定で定義されているはずなので、立場が従業員の場合はまずそこを確認するとよいでしょう。

賞与には査定期間と定期期間があります。

定期期間というのは、その期間に在籍していれば賞与の査定を行う際に基準となる期間。例えば6月支給の会社に6月入社したのでは、通常その回の賞与には該当しないことになります。 また、査定期間というのは業績を判定する対象となる期間をさします。その期間に企業の業績アップにつながるような行為があれば、その分上乗せで評価されることになります。

 基本的な賞与の査定方法とはいったいどういった方法なのでしょうか。

賞与はいわゆるおまけではありますが、従業員のモチベーションを上げる要素の一つであることには変わりありません。そのため、その従業員を評価するには、その会社の規則や社風などにも左右される部分が出てきます。つまり査定方法はその企業によってさまざまであるというものです。

例えば、ある企業では実務研修を中心に、積極的に能力や技能を身に着けようとするものを評価するかもしれません。また、日頃の勤務態度を基準に評価をする企業もあってもおかしくはありません。多くの場合査定の要素は、この勤務態度や成績が大きく反映しているといえます。

また、そのほかにも会社の業績に大きく貢献したなども挙げられるでしょう。このような項目で従業員が判断されるのであれば、平等な評価であるといえます。 中には会社によって、特別にその査定に追加される項目があります。

日本中どこも同じ業種ではありません。ですから同じ評価をするというのは基本的に難しいといえます。先ほど述べた基本的にどこの企業でも行っていそうな査定項目のほかに、資格給や『能力給を加味している企業があれば、その点においても賞与では反映されるといえます。

また、入社1年目と入社15年目では、その貢献も違ってきますから同じ賞与の金額というわけにはいきません。勤続年数もこのように査定の中には入ってくるといえます。ただ、ひたすら能力と資格を中心とするのであれば勤続年数や勤務態度については、査定の項目から除外されている可能性もあります。

また除外していても問題はないといえます。 また、逆に勤務においてのミスが多い場合、また欠勤が多いといった場合は、この賞与の査定で減額することもできます。賞与は給与と違い支払わなくてもいいものです。給与は一定割合よりも減額することは法によって禁じられていますが、賞与についてはそれがないため、実際にこの賞与で減額を行っている企業もあるそうです。

その場合は、就業規則の中に法相懲罰規定のようなものを作成し、それを基準に評価しているというところもあります。法相が多ければ賞与は基本的な金額よりも増加しますし、逆に懲罰を受ければその分該当する金額分だけ減額されます。

ただしこの場合言えるのが、少々の金額も懲罰の金額も細かく規定されているということが言えます。ただ単に、このような素晴らしい貢献をしたのだからこのくらい、という目分量のような計算ではなく、こういった貢献をしたから5000円散ったように項目が明らかにされているというのが特徴です。 

このように賞与については、支払わなくてもいいものであり企業で共通の決まりなどはありません。しかしその分しっかりとした規定を社内で確立しておく必要があります。利益の分配ではありますがあやふやな評価で従業員を評価してしまうとモチベーションが下がってしまいます。このようなことでは今後せっかくいい貢献をしてくれそうな従業員が、力を発揮してくれなくなる可能性があります。そのようなことがないように、賞与の査定は社内で明確にし、それに法った評価をすることをお勧めします。

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