給与計算ラボ

給与計算の方法、流れ

扶養家族、年齢など、毎月の給与計算で確認しておきたい従業員の情報

毎月の給与計算に必要な従業員の情報

給与計算は決まった流れにそって行われます。
その際に必要になってくるのが、従業員の情報です。
扶養家族や年齢、障害者の有無によって、控除する金額が異なってくるからです。
ですので従業員の情報は、変更があった際にはすぐさま反映させる必要があります。
家族構成に変化があればすぐに会社に届け出るように、従業員に周知しましょう。
扶養家族は、扶養人数によって控除額が異なります。
ですのでお子さんが独立したなどの際は申請してもらいましょう。
また年齢によっても扶養控除の金額が異なってきます。
これは生年月日さえわかっていれば自動で計算できるものですので申請は必要ありません。
注意したいのは障害者になった場合の情報です。
市町村発行の障害者手帳のコピーを提出してもらいましょう。

昇進にまつわる情報

役職によっても給与は異なりますので、人事情報も正確に把握しておく必要があります。
基本給に加えて、勤続年数、年齢、職種、職位、役職などの情報を把握しておきましょう。
給与計算を行う前に、これらの情報を確認しておく必要があります。
また家族の増減によって、家族手当が変わってくる場合があります。
そして注意したいことは、これらの手当てによって給与の総支給額が変動してしまうと、保険料の基準となる標準報酬月額が変更になる点です。
これによって社会保険料などの各種控除の額が変更になります。

諸手当にまつわる規定

諸手当がプラスになることで総支給額が変わり、控除額も変更になります。
そのため正確な給与計算を行うには人事情報の更新が必要です。
手当の中で、必ず支給しなくてはならないのが、時間外労働手当、休日出勤手当、深夜勤務手当です。
これらは労働基準法で支給が定めれています。
成果給を導入している場合は、年齢や勤務年数などの条件では手当が決まらない場合が多々あります。こういった会社も増えています。
各種諸手当は就業規則に明記する必要があります。
就業規則には給与に関する項目があるからです。

皆勤手当や欠勤控除について

人事情報だけでなく、勤怠情報も把握しておく必要があります。
特に欠勤の場合の控除は就業規則に明確に記載しておかないと、トラブルの元になります。
法律の規定はないのですが、会社独自の取り決めで、就業規則に記載して従業員がみたいときにすぐ見られる状態にしておく必要があります。
遅刻についても、給与から控除するのか、3回の遅刻で1回の欠勤とするなどの取り決めが必要です。

住民税について

住民税は、毎月の給与では変わりませんので特に注意する必要はありません。
1月1日時点で居住してる市町村が対象になります。

転居による通勤費の見直し

従業員が転居することもあります。
その際は通勤交通費が見直しとなりますので、通勤経路の届出をするように通達してください。
新しい住所の提出と、通勤経路を確認してください。

昇給をすることによって残業単価が変動する

昇給をすることによって、従業員の残業単価が変更になる場合がありますので注意が必要です。

結婚などの情報

会社に結婚したことを伝えない従業員は滅多にいないと思いますが、必ず把握するようにしてください。
また子供が生まれた際は、夫婦のどちらの扶養にいれるかも注意しましょう。

法改正への対応

保険料などの料率はしょっちゅう変更になりますし、人事関係の法改正にも注意しておく必要があります。
控除の金額が変わって、従業員の手取りに直接関係があるからです。
お金を扱う仕事ですのでトラブルの元になれば仕事の生産性もさがってしまいますので、迅速丁寧でしっかりとした事務作業が必要です。

アウトソーシングの検討も

給与計算にはさまざまなソフトが開発されています。
どれも優れた内容のものが多いですし、安価で普及しています。
給与計算ソフトを使って自社で給与計算を行ってもいいですが、給与計算を請け負うアウトソーシング会社も数多くありますので、検討してみてください。

社会保険労務士事務所などで給与計算を請け負っています。
自社で事務員を雇うと20万前後の給与が発生しますが、社会保険労務士事務所に依頼すれば月数万円で給与計算が可能です。
信頼できる社労士事務所に依頼してみてはいかがでしょうか。
給与計算はお金にまつわる大切な業務ですので、プロフェッショナルの手を借りることも必要でしょう。

ミスは信頼をなくします

いくら自社の従業員だからといっても、給与の計算ミスや遅配があれば信頼にかかわります。
ミスを繰り返せば従業員の気持ちは離れていきますし、噂が立てば取引先からの信用もなくなってしまいます。
給与計算事務は裏方の仕事ですが、会社の根幹を支える重要な業務です。
常に最新の情報を取得しましょう。
また法令にしたがって各種控除の預り金を納付しますので、コンプライアンスの観点からも正確な給与計算が必要です。

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